「バナナボールが出たぁ~!」などと冷やかされるスライスは、左から右に大きく曲がる困った打球です。
右にOBがあるのがわかっているのに、「毎度毎度ティショットがスライスして入ってしまう!」とお悩みの方も多いでしょうね。事実、「スライス」はゴルフの悩みのタネといえます。
いつまでもスライスを打ち続けていては、100を切るゴルファーにはなかなかなれません。
ところが「スライス」を「フェードボール」に変えた瞬間いっぺんに武器に早変わりします。
やがては100どころか90を切るゴルファーになれる可能性だってあるのです。
スライスは初心者の前に立ちはだかる「第一のハードル」といえますね。
スライスを打たずに済む方にとっては何でもないことですが、スライスに悩んでいる人は本当に悩み抜きます。
実は、スライスの直し方はそれほど難しいことではありません。
ゴルフに限らず、世の中は知らないとどうしようもないことばかりです。
悩む前に「スライスの直し方の知識」を学びましょう。
スライスの正体を知り、こちらに書かれていることを実践して練習すれば修正できます。
今回は「スライスを克服できるメソッド」をご紹介します。
スライスを手っ取り早く克服したい方へ
このサイトではスライスが出てしまう原因から直し方まで紹介していますから、それを確認&実践することで、スライスを克服することは可能でしょう。
でも、最も効率のいい方法はプロに見てもらうことです。
手っ取り早くスイングの改善、スライスを直すことを望む方はゴルフスクールに通うことをお勧めします。その中でも群を抜いて実績を残しているのがRIZAPゴルフです。
全国各地にスクールもあり、まさに結果にコミットするという意味でもおススメできます。
Contents
なぜスライスは不利なのか?ボールが曲がってしまう4つの理由
スライスはあらかたの初心者が遭遇する洗礼です。
ある意味、人間の体の構造を考えると、スライスはごく自然に起こりうるボールであるともいえます。
では、「自然に打てるならずっとスライスボールを持ち球にすればいい。」という考え方はどうでしょうか?
実はスライスというボールは何万回打っても上達の障壁にしかなりません。
スライスの限りなく不利な点は
①距離が出ない
②向かい風(アゲインスト)に弱い。
③風向き次第で曲がり幅が予測できない
④左ドッグなど、ホールによってはオーマイガッド
という致命的な性質があるからです。
では、スライスの理屈を知ることから始めましょう。
①ボールが曲がる原因・・・ボールのスピンが生む「ギア効果」を知ろう!
なぜスライス(あるいはフック)など、ゴルフのボールは大きく曲がるのか?という疑問を解消します。
実はゴルフで上達するためには、ある程度科学的、物理的に理屈を知らないと上手くならないのです。
多くの初心者はそのことを知らないまま首をかしげ、ひたすらボールを打ち続ける方もいます。
何千回も打ってミスを重ねるうちに分かってくるのでしょうが、やはり物理的に理解することで上達の速度は格段に違ってきます。
スライスは強烈に右スピンが、フックは逆に左スピンが掛かることが原因です。
これはクラブヘッドの重心とボールの重心の接触の仕方次第で「ギア効果」が生まれるからです。
【ギア効果を詳しく説明】
②ボールが曲がる原因・・・シャフトとボールの芯、腕の角度を考えよう!
写真のような野球のバットとボールが衝突した瞬間、バットの芯とボールの芯はほぼ一致していますよね。
実は、野球のバットの先を5cmくらい平らに削ってフェースを作り、ゴルフのボールを打ってみると曲がるボールは打ちにくくなります。
では、ゴルフのクラブはどうでしょうか。
すぐに気づくふたつの点がありますね。
①バットとボールは芯線が合致するが、ゴルフのクラブではシャフトの芯(軸の中心線)にボールはない
②腕とシャフトに角度がある
インパクトの瞬間、①のシャフトの中心線とボールの重心は2~5cmの差があります。
シャフトを水平に持ち上げて全体の重心辺りを指で持つと、フェース(ヘッド部)は自然に下へと回転してしまいます。
これぞゴルフクラブの特徴的な構造で、バットと違って開きやすくできているのです。
この2~5cmが力学的にいう「モーメント」で、飛ばす力にもなりますが曲げる力にもなります。
②は野球の場合、左腕がほとんどバットの延長線にあり、右腕がそれを支える格好になります。
じつは、ゴルフで図のようにつける腕とシャフトの角度もモーメントの助けになっているのです。
【スライスを生むあの瞬間の動きとは?】
③ボールが曲がる大きな原因は2つ!
ゴルフのクラブフェースとボールのインパクトの瞬間は、図のような4本の線が交錯し、それぞれが影響していることを理解しましょう。
スライスボールのインパクトの瞬間は、図のようにアウトサイドイン軌道を描くスイングが、時計回りのサイドスピンをかけていることが解りますね。
おそらく、スライスの二大原因は以下の通りです。
①クラブの軌道がアウトサイドイン
②フェースがオープンのままでインパクトする
スライスは日本語で薄切りという意味ですが、ゴルフでは「(表面を)擦る」と考えてください。
そのため、スライスボールは別名「こすり球」とも呼ばれます。
このことを頭にしまい込むことがスライス改善の第一歩です。
【インサイトから振り下ろす】
④間違った「スライス改善法」に注意!
意外とよく見かけるスライス改善法の間違いをひとつだけ解説しておきます。
なかなか治らないという方も、以下を読めば「あっ!」と気づくかもしれません。
「フェースがオープンになっているから。」と説明すると、アドレスで上の図のようにフェースを被せる(シャットフェース)だけで解決しようとしがちです。
しかし、アドレスでグリップを変えず、手首だけでフェースの向きを調節しても解決しません。
確かにこの形でインパクトを迎えればスライスにはなりません。
でも多くの初心者は、このフェースを被せる作業をアドレス時に手先をひねった程度で済ませてしまいます。
見た目だけの形だけを変えても、テイクバック以降はアウトサイドインのまま「スライス打ちのスイング」に戻ってしまいます。
フェースもテイクバックから元通り開きっぱなしになり、全く同じスイング軌道をしていてはスライスは全く治りません。
そもそも、初めからクラブフェースを上の図のようにシャットにするということ自体が間違っているのです。
【シャットフェースによる弊害】
スライスを改善する6つの練習方法
スライスを直すにはいくつかの方法があります。
今回は難しいことをしなくても改善できる方法を6つをわかりやすくご紹介します。
多くの初心者はこうしてスライス病を克服し100切りへの道を歩んでいくのです。
①ボールを打つときにアドレスの向きを見直そう!
まず、構えた時に左右の肩先を結んだ線を確認しましょう。
多くのスライサーは、その線がターゲットライン(ボールを飛ばそうと狙っている飛球線)に向いていないことがありますが、あまり気づいていません。
おそらく、だいたいのスライサーは「左」方向を向いています。
これは右に行かせたくないという心理が働いているためで、自分で意識しない間にそういう習慣がついてしまうのです。
しかし、左を向くほど引っ掛けるのを怖れて、体はフェースを開こうとしますから、ますます右へのサイドスピンが強くなります。
スライスを直す最初の方法は、両肩を結ぶラインが目標と同じ方向になるように、立つスクエアスタンスに直しましょう。
②スライスになりにくいグリップはあるのか?
スライスはひとつの要因だけではないので、いくつかチェックしなければいけません。
スライスしにくいグリップもやってみる価値があります。(グリップは別の項目で詳しく解説します。)
一般に言われることは、ウイークグリップがスライスしやすくストロング系はしにくいという点で間違いありません。
特にドライバーとなるとシャフトが長くロフトの角度が少ないために、スライスが出やすい構造になっています。
ポスチャー(ボールに向かって身構える)の段階で、シッカリとグリップした状態のままポーズ(一時停止)してみましょう。
構えたままであなたの左手の甲にある突起(ナックル=全部で4個あります)がいくつ見えますか?
スライスをしにくいナックルの数は最低3個は必要です。
個人差があるので一概に言えませんが、普通は2個でストレート系に飛びやすいグリップといわれます。
【ストロンググリップとウィークグリップ】
https://www.youtube.com/watch?v=UbWDb-iXg8k
③間違ったクセを直すスライス改善法!
スライスする方の大半は、テイクバックで既にフェースが開いているのが特徴です。
アマチュアのハンデ30台の方の中には、スイングの始動でフェースを開く(上方へ向ける)ことが正しいという勘違いをされている方がいます。
静止した状態から「動」に移るとき、手首でフェースを開いてからシャフトとヘッドを引き上げようとするのです。
これはむしろ意識的にスライスを打たなければならない時に使うテクニックです。
これが完全にクセになってしまうと自分では気づきません。
では、改善法を説明します。
①クラブの始動で手首(コック)を使わない
②始動後、シャフトが腰の高さに来て地面と水平になるまではフェースの向きが自分の胸の面と一致しているかをチェックする。
この時、通常の速さで振り回すとよくわからないので、超スローモーションで素振りをしてみましょう。
それだけで簡単にわかるのでスライスは改善へ向かいます。
【スライスを防ぐ左手の返し方】
④スライスの原因「オーバー・ザ・トップ」を改善しよう!
次に大切な腕の振り方です。
スライサーの腕の振りを見ていると『オーバー・ザ・トップ』になっています。
オーバー・ザ・トップとは、テークバックでクラブをインサイドに引き、ダウンスイングでクラブをアウトから下ろし来るスイングのことです。
スイング軌道が波を打つタイプで、「8の字打法」といってもいいでしょう。
オーバー・ザ・トップのスイングが身についてしまった方は、スイング軌道が理に適った最短ルートを辿らずに「遠回り」になってしまいます。
そのため飛距離と方向性の両方を失います。
この矯正はご自宅の居間や和室で簡単に行うことができます。
小道具は割りばし1本のみ!以下の順で試してください。
①両膝を肩幅くらいに開いて床につけます。ペタッと座らないでお尻はかかとに乗せて浮かせたままがいいでしょう。
②割りばしをクラブのシャフトに見立てて、ゆっくりと振ってみます。
腕力が使えないためテイクバックでグリップの位置が後方に移動し、両肩をどんどん回していくにしたがってグリップは右肩の真上に来るでしょう。
これが正しい位置で、今辿ってきたグリップ位置をそのままビデオの巻き戻しのように行います。
なぜこの練習がスライスに効果的かというと、スライサーの多くは腰を使い過ぎているためで、この練習なら腰の回転を肩よりも抑える感覚が身につくからです。
【スライスの原因と対処法】
⑤スライス克服に重要!脇を閉める練習法
テイクバックで右の脇がガバッと空くタイプは、ほぼ確実にスライスボールになります。
脇が開くことをまったく気にしていないせいでクセなっているのです。
しかし、そのクセを直さないとスライスは直りませんし、むしろそこを直すだけでいっぺんによくなる方も多いです。
練習場などで素振りをするときは、両脇の下にヘッドカバーなどの小物を挟んでやってみましょう。
「この感覚なのか!」ということがイメージされすぐに体が覚えます。
この練習方法はタイガー・ウッズクラスでも行っており、かつてジャンボ尾崎のスイングを見ていた坂田信弘プロがこう言いました。
「彼の背中側に立って、そっと自分の左右の手の平をジャンボの脇の下に挟んだら、スイングとともに指の骨が折れてしまうのではないか。」
【タオルはさみドリルの正しい方法】
⑥クラブをアウトサイドから降ろさない目印を置く練習法
スライスを打つ人の特徴に、力に頼って打つ「手打ち」傾向があります。
工事現場などで杭打ち作業の方を見ていると、ハンマーを体から遠く離して持ち上げるという無意識に危険回避をしています。
ゴルフのスイングは確かにヘッドを遠くに離していく作業ですが、杭打ちの力仕事と異なり「遠くへ」といっても体の外側(アウトサイド=正面)に運ぶと失敗します。
アウトサイドに行けば行くほどパワーで打ち下ろすしかなくなるため、捻転の余地がなくなります。
こうなると典型的な手打ちになり肩も腰も回転できません。
練習場で、ボールの右上に5cmくらい離してボールマークなど置くと、外からクラブが降りると当たってしまうのでインサイドから降ろすイメージが作れます。
これは人間の危険回避を逆用する練習法です。
スライスを早く直したい人必見!緊急改善法5つ
「できるだけ早くバナナボールを直したい!」というあなたは以下の5つの注意点に気を付けてやってみましょう。
①グリップをギュッと固く持ち過ぎていませんか?
グリップはいくら軽く握っても、人間は本能的にダウンスイングが始まると力が入っていきます。
クラブごとすっ飛んで行かない程度の力で十分です。
②テイクバックのイメージは?
引き始めのヘッドのイメージは「低く」、「遠く」、「まっすぐ」の感覚でOKです。
トップの行く先は、右肩の真上に決めておきましょう。
③切り返しで右脇を意識していますか?
トップから切り返すとき、右の脇を体側にくっつけるイメージをしましょう。
④肩と腰の回転を急ぎ過ぎていませんか?
あくまでも肩の回転はゆっくりとというイメージが必要です。
腰の回転は肩の回転の70%くらいが適当です。
⑤フォロースルーで左の肘が浮き上がっていませんか?
スライスを打つ人は、フォロースルーで二の腕と肘が地面と平行になっています。
右に曲がるのを嫌がって、盛んにコントロールしようという意識の表れです。
フォロースルーで左の脇が開いて肘が浮くと、コントロールが利かなくなるだけでなく、距離という点で大きなロスが出てしまいます。
以上の5つはスライスの対処法だけではなく、ゴルフ全般的にやってはいけないスイングです。
【まっすぐ打つ感覚を身につける】
スライスをまねく原因と改善方法・まとめ
車の運転で左に寄りすぎたらハンドルを右に切る、逆に右に寄ったら左に切るというのは誰でも行うことですね。
ゴルフの打ち方も似たようなことがいえます。
スライスばかり出る人は、思い切ってフックボールを打つ練習をすることです。
当たり前かもしれませんが、来る日も来る日もフックボールを打つ練習を重ねると、あらかたの人は打てるようになります。
あとから一時的にフックで悩む人もたまにはいますが、この両方を何回か経験すると体のほうが記憶して、その中間のスイングにしたいという要求を発するものです。
このように多くのプロも上級者も「曲がり幅のコントロール」を覚えていき、やがてフェードボールやドローボールにたどり着きます。
その後の歩む道は様々で、バッバ・ワトソンのように7色のボールを打ち分けるタイプ、あるいはドローボールを専門にするタイプ、フェードボールを持ち球にして安定した球筋で戦うタイプと分かれていきます。
力のないスライスでは戦力にならないということで改良を加え、パワー・フェードという新たなジャンルを開拓したプロもいます。
40歳を過ぎて爆発的に勝ち始めた藤田寛之プロもその一人で、彼も初心者時代にひどいスライスを克服した過去があるのです。
【ネバースライスへの道】
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