そもそもバックスピンとは何でしょう?
「バックスピンが打てるクラブは決まっているのかな?」
「バックスピンはどういうシュチュエーションで使うんだろう?」
「どうやったらプロみたいなバックスピンの利いたボールが打てるのかな?」
・・・などなど、初心者にとっての「バックスピン」はナゾめいたものであり、少しゴルフを知った方にとっては憧れを感じ魅かれるものかもしれませんね。
今回はバックスピンに関する初歩の初歩から高度なスピンコントロールまで、すべてを解説しましょう。
あなたもバックスピンを知り尽くし、練習次第で自在に打てるようになるでしょう。
それでは中学生のジュニアゴルファーにもわかりやすい「バックスピンの正体」を解き明かしていきます。
バックスピンを手っ取り早く学びたい方へ
バックスピンの打ち方はこのサイトでも紹介していますが、最も効率よく学ぶ方法はプロに見てもらうことです。
手っ取り早くバックスピンの打ち方を習得したい方はゴルフスクールに通うことをお勧めします。その中でも群を抜いて実績を残しているのがRIZAPゴルフです。
全国各地にスクールもあり、まさに結果にコミットするという意味でもおススメできます。
Contents
バックスピンに必要なことは?スピンの種類と特徴を知ろう!
バックスピンというくらいですから「スピンの仲間」だということはお分かりですね。
打ち出されたゴルフボールが無回転のまま飛んで行くことはまずありえません。
ではスピンの仲間にはどんなものがあるのでしょうね。
そして、そのスピンはどう打てばどういう回転になるのでしょう。
ゴルフは科学です。
ひと昔、ふた昔前の大半のゴルファーは物理的なことより、カンを働かせてプレーしていました。
彼らは優れた経験則から、感覚的にこう打てばこういうボールになるということを体で覚えたのです。
しかし科学が進んだ今の時代、カンだけを頼りにしていては何年もかかります。
ゴルフは見様見真似の練習だけでは上手くなりません。
スピンの理屈を知らないままでは、ボールのスピンをコントロールをすることは99%不可能です。
実はバックスピンもやり方さえ理解すればそれほど難しいものではないのです。
【バックスピンに必要な条件とは?】
①バックスピンの意味は?
バックスピンという言葉はゴルフ専門用語なので、はじめての方にはわかりにくいかもしれません。
要は丸いボールが「後方回転」するという意味です。
世界中にある球技でボールが回転(スピン)しないスポーツはありません。
ゴルフボールのスピンはテニスや卓球などとやや似ているところがあります。
それぞれ多少の差はあれ「インテンショナル=意図的」に回転させています。
ゴルフも同じように道具を使いますから、テクニック次第でその回転量がコントロールできる自在性の高さがあります。
【誰でも簡単バックスピン】
②ゴルフクラブのどこでスピンをかけるの?
卓球の台の上にボールを置いて、その球の真ん中を後ろから指で強くこすって遊んだことはありませんか?
ボールは勢いよく前に飛び出しますが、次の瞬間猛スピードでバックしてきますよね。
あれがバックスピンという現象です。
前に転がりながらも、球の中には後方に戻ってくる慣性モーメントが生きているからです。
ゴルフは指ではなくギア(クラブ)を使いますが、クラブフェースにはスコアラインがあってボールを回転させる大きな原動力になります。
スコアライン(スコアリングまたはマーキングとも呼ぶ)といいうのは、フェースに刻まれた溝(Grooves)のことです。
U溝とかV溝という分類があって、溝の角がボールを強くこする重要な役割を果たしています。
【強烈にスピンがかかるアプローチ】
③ゴルフのスピン4種類の特徴
ゴルフの「スピン」は、すべてのクラブによって与えられる力学的作用です。
初心者の方は「えっ!」と驚くかもしれませんが、じつはドライバーやアイアンだけではなく、なんとパターにもスピンがあります。
表面に溝がないクラブでも、ロフト(クラブフェースの角度)があると回転量に差こそあれ自然にかかってしまうのがスピンです。
ゴルフボールにかかるスピンは方向によって以下の4種類あります。
①バックスピン
②サイドスピン
③ライフルスピン
④オーバースピン
サイドスピンはスライスやフックなど左右に曲がるときの横回転、ライフルスピンはバックスピンとサイドスピンと風などの影響が複雑に絡んだ斜め方向のスピン、オーバースピンはパターなどで下から煽(あお)り打ちするときに出る回転です。
【アプローチスピンの種類】
④スピンコントロールに大事な4つの要素とは?
ゴルフの難しいところでもあり面白いのがこのスピンコントロールです。
スピンを自在にコントロールする要素がいくつかあります。
①どのクラブを使うか
②どのボールを使うか
③どんな打ち方をするか
④風をどう利用するか
この4点だけでボールに与える回転量+回転軸が決まります。
ボールの置かれた状況+弾道のイメージで最適なスピンをかけてホールを攻めます。
ボールの置かれた状況とはティアップされているかいないか、ライは浮いているのか沈んでいるのか、芝生の長さは長いのか短いのか、風はどちらかの方向に吹いているのか、ターゲットまでにどんな障害(池やバンカーなどのハザード)があるのかという要件です。
経験を積み、ある程度上級者になると瞬時にこうした計算ができるようになります。
このことを知らないと、クラブやボールのチョイス、打ち方も何もできず、ただのカンに頼らざるをえません。
【スピンコントロールを意識してアプローチ】
⑤バックスピンの回転数はクラブとボール選びも重要!
一般に、ドライバーショットでバックスピンが多くなるほど飛距離的には不利です。
吹き上がるばかりで前方に行く推進力がなくなるからです。
ドライバーで最大飛距離を得るために、基本となる数字は知っておきましょう。
バックスピン量が2,000回転(RPM)前後が一番飛びます。
また統計にはドライバーの打ち出し角が10〜13°がベストを示しています。
一般に初心者の場合、3,000~5,000RPMという平均値があります。
回転数を抑えたディスタンス系のボールにするのは良いことです。
また、吹き上がらないように低いボールが打ちたい方や、プロ並みのロフトを9度などにするためには、ヘッドスピードとパワーがないと明らかに無理です。
こうしてみても何でもかんでもパワーで叩けばボールは飛ぶというのは誤解であると解りますね。
近代ゴルフは「初速」に対する研究が進み、ナイスショットはその人に合ったクラブとボールでいかに最適な回転数をだすかということがわかっています。
【ありえなほどスピンがかかるウェッジ】
⑥ボール軌道に重要!バックスピン、サイドスピン、ライフルスピンの三角関係
飛ばす場合は少ないスピン回転数が良く、アプローチなど止めるときにはバックスピンの多い回転数が必要です。
プロが見せるアプローチ、グリーンに乗ったボールがまるで小動物のようにキュキュッと戻ってくるバックスピン、初心者ならだれでも憧れますね。
あのキュキュッと手前に引き戻すショットを打つ条件は、10,000 RPM近い回転量とそれを実現させるヘッドスピードがマストになります。
ドライバーショットの場合、バックスピンとサイドスピンの関係で飛びの違いが出ます。
インパクトでフェースを3度開いてバックスピン量が2500~3,000 RPM、サイドスピンが500~800RPMで打つとライフルスピン(斜め回転)が50〜80RPMになるという数値があります。
7~9番アイアンならそれぞれの数値が約3倍になります。
ライフルスピンというのは、ライフル銃で撃たれた丸い弾丸がくるくる横回転しつつターゲットに対しても縦回転があることからそう呼ばれます。
ここで述べた三方向の回転の影響がボールの軌道を決めること、その中でもバックスピンが一番影響が大きいということをまずは覚えておいてください。
バックスピンの打ち方と注意点をわかりやすく解説!
バックスピンは、ドライバーの場合はできるだけ回転をさせない打ち方がベターだと説明しました。
バックスピンはクラブやボールの選び方で変わってくることも解説しました。
しっかりしたバックスピンを打つにはどうしたらいいのか、どんなことに注意したらいいのかを具体的に解説しましょう。
バックスピンは諸刃の剣だということが解ります。
【スピンをかけるアプローチの打ち方】
①バックスピンがかかりやすい状況かをチェックしよう!
バックスピンは掛かりやすいときとその逆のときがあります。
以下の3項目を覚えておくと、臨機応変な状況判断の材料になりますよ。
1.ライによって判断する
ラフよりもフェアウエイがかかりやすくなっています。
ラフが深いほどバックスピンはかかりにくいもので、むしろグリーンに落ちてから前に転がる計算をするべきです。
また、フェアウエイでも逆目より順目のほうがかかりやすいくなります。
2.風向きを計算する
追い風(和製英語でフォロー)の時はかかりにくく、向かい風(同じくアゲインスト)ならよくかかります。
3.グリーンの固さでスピンを読む
朝、スタートしたら、その日のグリーン状況のシッカリした情報を早く知る観察眼を持ちましょう。
ボールが落ちて止まりにくいグリーン、あるいは硬い音がしてポーンと跳ねるときなどはコンパクションが高いのでバックスピンはかかりにくいという判断ができます。
【バックスピンがかかる状況と打ち方のコツ】
②クラブによって違うバックスピンの打ち方!
クラブの番手が大きいほどバックスピンがかかります。
特にウェッジ系はごく自然にバックスピンがかかるクラブです。
そもそもゴルフクラブは同じ力でスイングした時、ロフトが小さいと前に出て飛距離を稼ぎ、ロフトが大きいと高さばかり上がって距離が出ないように作られています。
アプローチでも距離が届く範囲で、できるだけ番手の大きいクラブがバックスピンがかかりやすくなります。
注意することはひとつ、ヘッドスピードが45m/s以上ある方が、ラフからショットすると「フライヤー」といって極端に回転数の少ないボールが出てあきれるほど飛んで行きます。
これはフェースとボールの間に芝草が挟まるから、フェースの溝が機能しないせいです。
この時はショートアイアンでもウェッジでも同じ現象が起きますから、番手をすこし上げてショットしたほうがベターです。
③バックスピンの打ち方には特徴がある!
ボールを捉えるとき、クラブが上から降りてくると”ダウンブロー”といいます。
逆に入射角が低いほど”シャロー”と呼びます。
バックスピンの強いボールはダウンブローの角度とヘッドスピードに比例します。
ダウンブローで打たないとボールとフェースの間に芝生が挟まってしまい、溝の力が消えてバックスピンもなくなります。
つまりバックスピンはダウンブローが鉄則で、できるだけフェースの芯で強く上から擦るほど戻りの激しいバックスピンが打てるわけです。
別な言い方では「インパクトでヘッドを強く走らせること」という解説もできます。
先ほど、卓球台の上でボールを指ではじく説明をしました。
指がフェースで擦る強さがバックスピンの強さだということです。
【ボールを止める究極の打ち方】
④バックスピンに重要なハンドファーストとは?
ダウンブローに打つために、必ずやらなければいけないことがあります。
それがハンドファーストです。
ハンドファーストとはスイング中、常にグリップがヘッドより前に走っていくことです。
インパクトの瞬間のグリップ位置は必ず左足の太ももの前です。
体の正面でグリップを止めて打ってしまったら、先ほどのシャローな打ち方になり最下点がボールより左に来ないためスピンはかかりません。
ヘッドが先にいく悪いスイングは、最下点がボールより右(右打ちの場合)に行ってしまい、典型的なすくい打ちでダフったりトップしたりミスになります。
これでは上からボールを擦れません。
<ワンポイント・アドバイス>
初心者の方にハンドファーストを教えると、なかには誤解する方がいます。
グリップを左に抑えると、体全体が左に流れる一種のスエーが連動してしまうのですね。
ハンドファーストは体まで一緒に前に出したり傾けたりする意味ではありません。
あくまでも前へ出るのはグリップだけです。
【アプローチの極意~低い球でスピンを】
⑤バックスピンの打ち方に必要なヘッドスピード3条件
フェースの面にあるスコアライン(溝)の説明をしましたね。
ヘッドスピードが遅い方は「溝」がきかないため、バックスピンになりにくくなります。
では女性でも上手にバックスピンをかけるためにはどういうコツがあるのでしょうか。
①ヘッドスピードを一定ではなく加速させること。
インパクトの瞬間に照準を合わせる打ち方で、ヘッドの重さを感じながら縦にゆっくり降ろしてきて、打つ瞬間に最大スピードを持ってくるというテクニックです。この方法は効果も大きく、初心者でもすぐに覚えられる打ち方です。
②スイング自体をコンパクトにする。
アプローチなので距離は必要ありません。女子プロのウェッジショットを見ればわかりますが、脇を締めた小さなバックスイングが極めて自然にフェースでボールを擦りやすくなります。
③フェースのどこでボールを捉えるか。
あるプロがこんなヒントをくれました。バックスピンは、フェースの溝の下から数えて3本目か5本目に当てると強いバックスピンが簡単に打てると話しています。
初心者にそんな何本目などといわれてもできそうにないと思うかもしれませんが、これが不思議なことにイメージを持っているかいないかで結果が変わります。やってみてください。
⑥バックスピンを打つ時の正しいボール位置と手の使い方
バックスピンが打てないという方の多くはボール位置が間違っています。
通常のアプローチの位置より若干右寄りにボールを置くほうがかかりやすくなります。
バックスピンはウェッジなどのリーディングエッジ(刃の部分)がいかにボールの溝に滑り込むかが条件になります。
左足寄りに置くと自然にヘッドの入射角が低くなり、あまりダフリぐせのない方でもリーディングエッジがボールに触れる前に芝生に当たってミスになります。
右手を主役で操作しましょう。
アプローチの基本は両手のバランスが重要ですが、バックスピンという話になると右手が主役になります。
右手を主役にすると、右肩が支点になる関係で自然にダウンブローになります。
右手重視で振る軌道は最下点が右肘が伸びた場所で、ボールを上から擦るには好都合になるのです。
日常でも右利きの方は細かい作業を右手で行いますが、まったく同じ意味です。
ドライバーなどのフルショットは左肩が主役でも、アプローチは右手(利き腕)で処理するほうが成功率を上げます。
【バックスピンがかかるヘッドの入れ方】
バックスピンの打ち方のコツ・まとめ
ゴルフはすべてをひっくるめて一概で決めつけることができないゲームです。
今回はバックスピンについて解説しましたが、ゴルフの複雑さはある意味、このバックスピンに現われているのかもしれません。
バックスピンは必要悪?という面もあります。
2016年のマスターズ選手権でトップ独走していたジョーダン・スピースが、あの有名な12番のパー3で池に入れました。
それも2度続けての池ポチャで優勝を逃がしました。
スピースは後日、やはりあの時のショットはバックスピンより、落ちて前に出るスピンのないボールを打つべきだったと述懐していました。
まさにバックスピンは毒にも薬にもなります。
しかし、どうしてもバックスピンが必要な時があります。
そんな時に全くバックスピンのテクニックがないと、打ち方・攻め方を選ぶことさえできずお手上げになってしまいますね。
今回の解説を参考に、バックスピンのテクニックを磨けば100切りの道は急速に近づきますよ。
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