皆さんは、「ボギーオン」という言葉を聞いたことがありますか?
「パーオンは知っているけれど、ボギーオンて何ですか?」という答えが返ってきそうですね。
「ボギーオン」とは、グリーンオンして2パッとできたらボギーということです。つまり、パー3で2オン、パー4で3オン、パー5で4オン。
ボギーオンして、すべてのホールで2パットだったらスコアは90。9ホールで3パットしてもスコアはなんと「99」。
これが「ボギーオン」のナイスゴルフです。最初からボギーオンの心づもりで臨めればかなり気が楽になりますよね。
「わかっているけれど、なかなかできないんだよね。」というあなた、出来ない原因は、ズバリ!「アプローチ」でミスっているからです。
今回は、初心者の方だけではなく、100を切る寸前で壁にぶつかっている方にぜひ読んでいただきたい「ゴルフ・アプローチ編」です。
アプローチ上達の名コーチが「アプローチはメトロノーム」だと言っている興味深い話も登場します。
ゴルフの正しいスイングを手っ取り早く学びたい方へ
アプローチの打ち方は、このサイトでも詳しく説明しますが、最も効率のいい方法はプロに見てもらうことです。
手っ取り早くアプローチの改善を望む方はゴルフスクールに通うことをお勧めします。その中でも群を抜いて実績を残しているのがRIZAPゴルフです。
全国各地にスクールもあり、まさに結果にコミットするという意味でもおススメできます。
アプローチの基本!打ち方のコツとクラブ選びについて
コースデビュー間もないアマチュアゴルファーにとって、スコアメイクの肝となるのは「アプローチ」といっても過言ではありません。
ドライバーは多少ミスしてもいいんです。セカンドショットもそこそこで大丈夫。アプローチがうまい人で100以上打つ人はいません。
プロゴルファーたちが、アプローチの練習にどれほどの時間を割くかご存知ですか?
彼らは平均でドライバーショットの10倍、アプローチ練習をしているんです。
アプローチはアイアンなどのミスをすくい、決定的なパッティングに望みをつなぐ救世主なのです。
では、アプローチとは何か?どうしたらアプローチがうまくなるのか?ミスショットの原因などを、わかりやすく解説していきますね。
アプローチは下手で、グリーンの周りを何度往復したことか…
【アプローチ基本レッスン】
スコアメイクに不可欠な「アプローチ」とは?
そもそも「アプローチ」とはどんなショットのことを言うのでしょうか?
アプローチとは?
アプローチとは、グリーンの周りからボールをグリーンに乗せ、カップに寄せるための短い距離のショットのことを指します。
英語では=Approach=で、「近づく」「寄り付く」または「接近する」という意味があり、日本人ゴルファーは「寄せる」が常套句です。
距離的には、ピン(ホール)を狙える位置から打たないとアプローチとは言いません。
打ち方やコツも、フェアウェイウッドやアイアン、パッティングの中間的なものとなります。
アプローチの打ち方は3つの基本から!
アプローチのテクニックはボールの置かれた数だけあります。
具体的には、ライ(ボールがある場所の状態)やグリーンまでの距離、グリーンエッジからピンまでの距離、ハザード(池やバンカーなど)の有無や大きさ、風向きなど、関係するすべての要素を判断した上で、すべて現場対応になるのです。
したがって、「アプローチのコツ」と一言で解説できるものではありません。
ただ、基本というものはあって、それは次の3つ。
アプローチの基本
- ボールを芯で捉えること
- 距離感
- 方向性
言ってしまえば、アプローチショットの基本は他のショットと共通することばかりなのです。
しかし、アプローチは他のショットより、緻密で精度の高さを要求されます。
仮に、どうしてもアプローチの基本で最も重要なことを挙げろといわれれば、それは『距離感』です。
とにかく距離さえ合えば、大きなトラブルにはなりません。
【アプローチの打ち方の基本】
アプローチで使うクラブはどれがいい?
なぜキャディバッグには14本もクラブが入ってるのでしょうか?
その理由は、ゴルフは1打ごとのシチュエーションが千差万別だからです。
以前、ラウンドデビューした女性が、アプローチで使うクラブはサンドウェッジだけ、と誤解していたケースもありました。
彼女にそう教えた人がいたのかもしれませんが、決してそんなことはありません。
アプローチショットに使いやすいクラブはありますが、ライや距離など、その場の状況で使うクラブはかわりますし、かえられる応用力が必要です。
アプローチは、ボールを上にあげるばかりでなく距離に応じて転がすのが最善の策になります。
初心者の方にはぜひとも会得してほしいテクニックの基本です。
【寄せワンで確実にパーが取れるクラブは何?】
アプローチの打ち方~4つのテクニックを身につけよう!
どんな打ち方をしても、ボールがピンに寄せられればそれでいいのですが、アプローチのワザそのものの基本は長い歴史の中で淘汰され、いまは寄せられる確率の高いテクニックだけが生き残っています。
それが次の4つです。
アプローチショットの打ち方
- ランニングアプローチ
- ピッチエンドラン
- ピッチショット
- ロブショット
1~4は、アプローチに直面したときに、選択するべきテクニックで並べてあります。
それぞれのテックニックを具体的に説明しましょう。
1.ランニングアプローチ:文字通り転がしのワザです。使えるクラブの選択肢はフェアウエイウッドからパターまであります。
2.ピッチエンドラン:目標までの距離の1/3~1/2だけ打ち、あとは転がす方法です。
3.ピッチショット:ピッチエンドランではうまくいきそうもないとき。例えば間にバンカーがあったり、グリーンのアンジュレーション(起伏)が激しくて、どこに転がるかわからない時などに適しています。通常はカップの3~5ヤード付近に落としどころを決める打ち方です。
4.ロブショット:ピッチショットの極限的なバージョンです。止むにやまれない時に高く上げてピンポイントでグリーンに落とすショットですが、意外にも打ち方そのものは初心者でもあっさりできる打ち方です。
【スピンアプローチ、ロブショットの打ち分け方】
アプローチ成功のための絶対条件とは?
いつもグリーンのそばまでは順調に運んでいるのに、アプローチが苦手でスコアがまとまらない方の共通点は何かわかりますか?
それは、構えた時から「うまく打てないのではないか」「ミスしたらどうしよう」という、打つ前から負の心理に潰されかけているから
メンタル面のプレッシャーが働くと、体が固くなってダフったりトップして、アプローチショットはうまくいきません。
大事なことは、心配を払しょくするアプローチの知識、そして練習でテクニックを身につけるしかありません。
この繰り返しで自信がつきプレッシャーは消滅するはずです。
ではアプローチが上達するためのコツは何でしょう?そのポイントは次の4つです。
上達するためのコツ
- 正しい姿勢と構え
- 正しいボール位置とグリップ位置
- 落としどころ
- テンポのよいスイング
アプローチの正しい姿勢と構え方!
アプローチのポスチャー(構え方)には次の3つのポイントがあります。
ポイント
- 体の一部から力みをとる
- クラブを長く持たない
- 立ち位置はボールにできるだけ近づく
1.体の”一部”から力みをとる
現実的に、全く力むなというのはムリです。立っていられなくなりますからね(笑)
力みをとるのは体全部ではなく、背筋と両肩と腕だけでいいでしょう。
構えた時の背骨が軸になり最小限度の回転だけに留めます。
特に下半身は、最初から最後まで膝の上下や左右前後に動かしてはいけません。
アプローチでは下半身を動かすほどの距離は求められないからです。
2.クラブを長く持たない
アプローチでは、クラブをできるだけ短く持ちます。
グリップ部を持つなら、どこを握っても短すぎるということはありません。
3.立ち位置はボールにできるだけ近づくこと
アプローチを打つときは、膝を深く曲げて、グリップと膝小僧が接触するのではないかと心配するくらい近づきます。
下げた腕が垂直線より前に出たら失敗します。
慣れないと不安感があると思いますが、練習すればすぐに慣れてきます。
【アプローチの正しい構え方】
アプローチの正しいボール位置とグリップ位置のポイント4つ
ボールの位置は状況と打つボールの高さによって若干変わります。
基本的には両足のセンターから右寄りですが状況に応じてボールの位置はかわってきます。
1.ピッチショットをする場合は中央付近がボールを上げやすい
距離が近くて高さを求める時は少し左足を引き開き気味にします。
この時両肩のラインは、足の向きほど開かないようにします。
こうすることでバックスイングよりフォロースルーに重点が置かれ、インパクト後にヘッドが抜きやすくなります。
2.左足が低いときは傾斜に逆らわずに立ち、傾斜の度合いに合わせてボール位置は右に寄せる
極端な左足下がりでは、スタンスの幅よりボールはずっと右に離れた位置で大丈夫です。
通常はボール位置が右に行くにつれて体の開く角度も大きくなります。
3.スタンスは狭く
距離ごとに自分が一番打ちやすいポスチャー(構え方)を、いつもの練習から探っておきましょう。
20~30ヤードの距離なら足と足の隙間はなくても構いません。
踵どうしをくっつけたほうが打ちやすいならそのポスチャーを自分のものにします。
4.グリップ位置は大事。
グリップをどこに置くかは、スタンスと体の開き方に連動します。
アプローチの基本的なグリップ位置は左足の太ももの前です。
この構え方を「ハンドファースト」といって、ロフト(クラブのシャフトとフェースで作る角度)を立てるとか殺すと表現します。
ボールを打つときにヘッドを上から降ろして、インパクト前に地面に当たることを避けるためです。
【アプローチ正しいボールの位置】
アプローチはすべて「落としどころ」がポイント!
アプローチはすべて現場に合わせた臨機応変の対応が必要です。
ここまででご紹介したどの打ち方を選ぶかは、その場のライやロケーション次第で正しい判断を下しましょう。
そして、どんなアプローチの状況であっても共通なことがあります。
それは、転がすショットや高さを求めるショットも、成否のカギは「落としどころ」がポイントであるということです!
高さと落ちてからの転がりは密接な関係があります。
グリーンの起伏を読んで、直径1~2mほどの円をイメージします。この時にあまり狭いスポットを考えるとミスします。
アバウトで打つ方が成功を上げてくれるでしょう。
アプローチがうまい人は、アプローチの高さとボールの転がりのイメージを作ることに長(た)けています。
できれば、アプローチだけを練習する日を作ってもいいでしょう。
また、プレーする予定のゴルフコースに付帯した練習場があるなら、当日2~3時間前に現地に行ってたっぷりボールを打つことで感覚が掴めます。
【落とし所がイメージできる練習方法】
プロもやっている!アプローチは「テンポの良いスイング」で決まる!
ここまで書いたように、アプローチ成功のカギはいくつかあります。
その大きなファクターのひとつに「好ましいリズムでクラブを振ること+スイングの大きさとテンポ」があります。
アプローチのボールの上げ方とクラブ選択が決まったなら、アプローチの距離に一番適したバック・スイングがあります。
そしてトップからフィニッシュまで、もっとも好ましいスイング・テンポがあります。
正確な距離感はテンポの良いスイングが引き出します。
練習するときに音楽で使うメトロノームを使うととても効果的です。
アメリカツアーで3勝した丸山茂樹プロは「アプローチはテンポの良さに尽きる」と語っているほどです。
【耳につけるメトロノームで劇的上達!】
やってはいけないアプローチ失敗例5つ!
ゴルフは、ドライバーの差などはあまりスコアに表れません。
意外と思うかもしれませんが、飛距離はアドバンテージではあるものの、100の壁周辺のゴルファーにとってはあまり影響しないのです。
また、飛ぶ人は少しの曲がりがOBや池などのペナルティを誘発することが多く、思わぬ大叩きをします。
初心者でも飛距離はいずれ上がりますから、最初はアプローチを磨くことをおススメします。
では、誰でもやっているけれど、”やってはいけないアプローチ5つ”をご紹介します。
どうかみなさんはやらないでくださいね。
【失敗例】クラブの芯に当たらない・・・ヘッドアップ
ゴルフはどのクラブでも、クラブフェースの芯に当たらないとお話になりません。
芯を外すショットの代表選手がヘッドアップです。
ハッキリいって町の練習場で見ている限り、半分くらいの方はヘッドアップしています。
インパクト前にアタマが動くと両肩がシンクロ(同調)しますから、どんな器用に打てる方でも数ミリのずれが生じます。
アプローチクラブのスイートスポットは500円玉一個くらいしかないので、1cm動いたら期待した距離も方向も失われます。
スイングの間中、アタマのてっぺんが上下動、左右動、前後動したら99%ミスになると記憶します。
打ってしまったボールを目で追いかけても意味はないのです。
【アプローチのミスの6割はヘッドアップにあり!】
【失敗例】「逆Yの字」をイメージできずに打ってしまう
ゴルフのスイングでは、頭のてっぺんから尾てい骨、そして両足で作る『逆Yの字』の動きが重要です。
どのショットでもこの逆Yの字を意識しない人は何度でもミスショットをします。
距離を求めるクラブはこの『逆Yの字』が強い捻転の元になって、必要な距離分ボールを運びます。
でもアプローチは小刻みな距離と方向、イメージしたボールの高さと精度の高い落としどころへ運ぶのが使命です。
アプローチは、このYの字の中心にある尾てい骨がぐらつく人は上達しません。
ワンポイント・アドバイスとしては、背骨とシューズの中で見えない足の裏に強い意識を持ちましょう。
【失敗例】ボールを上げようとしてダフってしまう
ボールはもうグリーンまで20ヤード。ここからはグッと打ち上げていく砲台グリーンの花道にあります。
そんなケースの場合・・・
得てして人間の心理は登り坂を見ると、ボールを上げようという意識からすくい打ちして大ダフリするというミスを犯します。
同様に、アプローチはプロのように「フワッと上げるもの」という誤解を持った人も同じミスをします。
ゴルフのボールが上に上がるのは、クラブの底にバンス(バウンス)があるという構造を知らないといけません。
決して手先でボールをすくい上げるものではありません。
アプローチではクラブを上から降ろし、バンスを滑らせるという原則を忘れないようにしましょう。
【ダフる人必見!ダフらない為のレッスン!】
【失敗例】クラブ選びと打ち方を間違える・・・アプローチは転がし優先!
状況を見極めないまま、クラブと打ち方を決める人はミスします。
ボールのおかれたライの状況によって打ち方が変わりますが、何の対応もなくサンドウェッジばかりでは成功率がぐっと下がります。
もっとも成功率の高いアプローチはランニングアプローチです。
もしボールとピンの間にバンカーなどの障害物がないときは転がすことを真っ先に選択しましょう。
使うクラブもサンドウェッジではなくパターが最も堅実です。もしパターで不安ならPWや9番アイアンや7番アイアンまで選択肢に入ります。
ひとつの簡単な打ち方をご紹介しますしょう。
仮にボールがグリーンエッジから2~3ヤード、ピンまで15ヤードだとしましょう。
この場合は、PWで十分でしょう。
落としどころはグリーンエッジからグリーン上1ヤードです。
つまり、たった3~4ヤード打てばいいのです。
もしピンまで20ヤードだったら9番アイアンで、25ヤードなら8番で同じ打ち方、同じ落としどころでもボールはピタッと寄せられます。
基本的にアプローチは落としどころが近いほどミスは減ります。
このように転がせるケースなら、欧州のプロゴルファーはパターを使うという考え方が常識化しています。
【アプローチの基本は転がし】
【失敗例】地面に打ち込んでしまう
ほとんどクセになっているようですが、ボールを上から叩いて地面に刺したままでフィニッシュというタイプの方がいます。
つまりフォロースルーがゼロです。
手慣れた職人技のようで、うまくいくときはピタッとピンそばに寄るのですが成功率は極端に低くなります。
一番の欠点は力加減で距離を出そうとする打ち方で、ピンまでの距離が一定しません。
多くの方は大きすぎるバックスイングと力んでかつ慌てて打つため、とても悪いリズムでスイングしています。
ボールを打つ前に最適なバック・スイングの大きさとスイングスピードを明確にイメージしないとこのようなミスになります。
【稼げるアプローチはフォローの出し方がポイント】
アプローチの基本、打ち方のコツ・まとめ
『ゴルフのスコアは、およそ打数の半分がピンから50ヤード以内』。
「飛ばないからスコアが悪い?」それはないでしょう。
平均200ヤードしか飛ばないゴルファーが、”寄せ”の技術を磨き上げてシングルさんになったという話は珍しくありません。
もしあなたが250ヤードのドライバーを打つことが難しくても、いろいろなクラブを駆使して100ヤード以内を10ヤード刻みで打ち分ける練習をしてみませんか。
これならだれでもできそうですね。
距離とは違う繊細なテクニックは、女性でもジュニアたちでも知識と練習次第でいくらでもうまくなるのです。
[arigaen]